院長見聞録


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Sirosita Yaegaki Orthopaedics / Sirosita 4-4-18, Hachinohe-city, Aomori / Japan / 036



日本整形外科超音波学会にて

治療において、エコーも併用すると治療効果が高まります。腰痛も心因性だけでなく、曲げ伸ばしなどで痛い場合は筋膜由来の場合があり筋膜リリースが著効する症例もあり、神経・背骨の鑑別に有効です。また、下肢痛・上肢痛・スポーツ障害もエコーを用いて注射などで疼痛コントロールをすると効果があがりますので、お困りの方はご相談下さいる。(日本整形外科超音波学会)。


日本リウマチ学会で疼痛治療の演題で発表してきました

関節リウマチの疼痛治療において、MTX, 生物製剤、カクテル療法も大事です。さらに並行して疼痛管理として痛み止めの内服・注射、慢性疼痛治療薬(トラムセットトラマール、ワントラム)の併用も重要となります。

 時間がなかったので、会場内のシャチホコを撮影しました。

 


線維筋痛症

線維筋痛症の治療は様々ですが最近様々な薬が出現しており、改善の可能性があります。

身体と精神の関係も厳密には分離することは困難であり、治療は個人と向き合える、クリニックでの治療が適している印象があります。
また、不眠による疲れの蓄積もあり、適した指導・投薬もしてます
本日は八戸の三社大祭があり、当クリニックにお囃子の方が沢山来院されました。このようなお祭りは元気になりますので、病気もなんだか和らぐようです。
お祭りの動画もありますので、ご参照ください。(前夜祭山車の変形)

八戸の冬

八戸の冬は雪は平野部は少ないですが、路面が凍結気味です。土地柄スケートなどの冬季競技が盛んで、現在、新規スケート場が建築途中です。

先日、冬季オリンピックの金メダリスト清水宏保とお話しさせていただきました。
機会があれば、リンク完成の際は八戸までお願いします(^^)。

痛みと漢方

最近は様々な疼痛緩和のために、投薬やブロック、リリースをしていますが、それでも難治症例があります。漢方の講演会や勉強会に出席すると、実臨床で役立つ勉強をたくさんさせていただきましす。(診察が早く終わったり、休診の場合は申し訳ありません。その分、日常診療の際に恩返しさせていただきます).
妊婦・授乳における漢方の影響:http://www.kampo-s.jp/m_square/qa/qa/007.htm
妊娠中に行う漢方薬投与は78.7%とのデータもあり、慎重に投与するようにすれば投与可能と考えてます。催奇形性を認めた報告はないようです。
 漢方では養生という考えがあります。「気」も大事な項目で、ストレスが多いとは思いますが、上手い発散方法や解決方法を探してみればいいとの事です。
私事ですが、富士山の御来朝を見ると、クヨクヨするなよ、全力で明日へ向かって歩いていこうという気持ちになります。
中高齢者の場合、様々な症状が重なっており、西洋薬と漢方薬を交互に組み合わせることにより、症状が緩和されることもあるので、ご相談下さい

リウマチ治療

リウマチなどにおいて疼痛コントロールは満足度を上げる上で重要です。

腫脹関節については投薬、注射、最終的には手術を施行します。
内服薬も従来の痛み止め以外にも、胃腸や腎臓に負担が少ない薬もありますし、外用薬や注射でもコントロール可能な場合があるので御相談下さい。
先日、疼痛について考えさせられる機会があり、薬が切れた時の辛さを実感しました。現代医療のありがたみを実感すると共に、今後も積極的に疼痛管理をしていきます。
 また、肺炎やインフルエンザ、水痘、帯状疱疹のワクチン、B型肝炎ウイルスワクチンも適切な摂取により発症のコントロールをしていれば、治療薬の選択幅も広がりますので、御相談下さい。

エコーキャンプ

疼痛治療で、エコーを使用しておりますが、先日、合宿セミナーに参加してきました。
疼痛の治療として神経ブロックだけでなく、筋膜リリースなどの有用性を学んできました。
また、体外衝撃波 や血管内治療(自費で12万位)、など様々な疼痛対処方法があるようです。
会場にて名古屋でリウマチ治療をしている先生とディスカッションができ、明日の診療に有用な時間が過ごせました。

帯状疱疹後疼痛

神経の修復が難しく、アロディニア含め、1発で全開は難しいことが多いようです。
通常の薬に加え、神経障害の薬や漢方、中枢ブロックや末梢神経のブロックやリリースを組み合わせて治療していきます。

慢性腰痛などの治療

腰痛やヘルニア、狭窄に伴う腰痛における治療について講演会に行ってきました

当院でも多数、使用しておりますが、新しい機序の慢性腰痛症治療薬の成果が出ているとの発表でした
もちろん、リハビリ医療機器、各種ブロックも効果があるので、併用していくことが大事です

体外衝撃波疼痛治療

非連続性の圧力波である衝撃波を皮膚の上(体外)から患部に照射する方法で、痛みを感じとる自由神経終末という部分を変性させ、痛みを伝える物質を減少させたり、組織再生因子の増加や血管の再生を促進させたりすることで慢性的な痛みを改善する治療です。

足底腱膜炎、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)、アキレス腱付着部炎や肩関節石灰性腱炎などの慢性腱障害、疲労骨折や骨折遷延治癒が適応です。日本国内では難治性の足底腱膜炎のみ保険適応となっていますが、残念ながらその他の疾患は保険外診療(10割負担)となっています。従来の治療で改善しない症例にて、改善・奏功例があり、期待できます(笹原先生)

体外衝撃波治療ESWTまとめ
局所の異常な神経終末や血流などが、照射後の物理的刺激により、リセットされ、除痛や修復不全環境の是正、周辺部での至適な機械的細胞刺激による修復過程の促進を促すことにより、末梢血流の改善による偽関節や難治性腱症を治す効果があります。
適応ですが、腱障害、シンスプリント、骨折肘ocdなどの骨壊死や脳性麻痺、小児の股関節疾患(臼蓋形成不全、千葉こども病院)、難治性創傷部位に対しても、有効性があるとの報告があり、今後の進展が期待されます。(高橋謙二先生)
クリニックにおいても、導入事例が増えており、スポーツ障害だけでなく、一般患者でも適応が増えているようです(瀬戸口芳正先生)
靭帯の障害にも個体差(遺伝子など)、環境などがあり、画一的な治療ではなく、集学的な治療をしていきます。具体的には、レーザー併用やエキセントリックエクササイズ(stepに半分足を乗せて6*15/日を3ヶ月)、薬、トリガーポイントなどの注射、インソール、ESWTなどが挙げられます
(Dr.karsten Knobloch)

脊椎関節炎SpA(強直性脊椎炎ASや乾癬性関節炎PsA)

脊椎関節炎SpA(強直性脊椎炎ASや乾癬性関節炎PsA)
45歳以下で腰部や背部痛があり、夜間痛、運動で改善、安静で改善しない場合があります。爪や皮膚、眼の炎症(ぶどう膜炎)、下痢、指の腫れなどがある場合、上記の場合があります。XpやMRI撮影、HLAーB27、リウマチ系の採血をして診察していきます
 治療は痛み止めの他に,炎症性サイトカインの影響があり、リウマチ薬(SASP, MTX、TNF阻害薬など)を用います。禁煙や高尿酸・高血圧などの治療、運動療法、骨粗鬆症の治療、適宜手術も併用した方がいいようです。
 (門野夕峰)

MPS研究会

MPS研究会に参加してきました
自分の大学院時の研究テーマは健康寿命やスポーツ障害予防でしたが、健康寿命を伸ばすためには、膝や足痛のコントロールは重要です。また、体幹筋力も重要で、手足の枝葉だけでなく幹となる体幹も連動していきます。
膝痛の改善は特に必須です(谷掛洋平先生)。ヒアルロン酸などの関節注射、投薬、リハビリ、装具などの他に鵞足部(精神・身体のツボとの話も)や半月板、MCL、腓腹筋や神経、滑液包などの筋膜リリースなどを組み合わせる事が肝要です。切らないで治す、というのは言い過ぎです。あくまで、除痛が目的ですので、一つの方法だけに固執しない方が良さそうで、切らなくても良くなる事も多いという印象です。ただし、定期的な画像フォロー(xp、mri、エコーなど)にて、悪化してないか確認は必要との事でした(壊死や圧壊の出現・進行など)。
 筋筋膜リリース研究会の会長、木村裕明先生のお話も非常にためになり、明日の診療に役立つdiscussion が出来ました。
肩痛も部位により、様々な疼痛原因部位があり、バンザイや1st内外旋(p)、3rd内外旋(A)、結帯動作などをスクリーニングしていきます。原因想定部位により、SABやSHL、BGなどに治療ターゲットを当てていきます(小林只先生、銭田良博先生)。筋膜などの癒着が強い場合gradeにより、リハビリ、注射、silent manipulation(日帰りで当院で施行), 関節手術(信頼できる他院先生の元で入院治療)を検討します
足の疼痛も、治療が様々あり、距骨・立方骨・踵骨などの関節痛、MPS的なアプローチ(The Trigger Point Therapy Workbook: Your Self-Treatment Guide for Pain Relief、足底筋腱、腓腹筋内側、ヒラメ筋など)、体外衝撃波、腓腹筋ストレッチ、インソールなども併用していきます。スポーツや重労働者では疲労骨折の事もあり、Xp、エコー(low erea)、 MRI評価が必要です。アキレス腱断裂(部分、筋腱移行部など)も接触がえれれていれば、スポーツ選手でも保存治療で経過がいいようです
(笹原潤先生)

骨粗鬆症

骨粗鬆症は腰痛や筋肉量と相関します(八重垣誠)。
顎骨壊死などの話も稀にありえますが、2016年の論文によると骨折頻度が圧倒的に多いので、無闇に辞めてしまうのは良くありませんので、ビスホスホネートなどの骨粗鬆症治療薬は必要と考えます。活性型ビタミンD製剤は骨と筋肉に良い薬なので、腎不全などが無ければ治療の相乗効果が上がります。また、注射製剤も良い薬が沢山あるので、生活習慣に合わせて薬を決めていきます。
 
いずれにせよ継続が健康寿命を延ばすために重要なので、一緒に方針を決定していきます。
建物も骨組みが重要で、地震で倒壊しないために、適宜補修をしていくのに似ているような気がします。

新年お宮参り

新年あけましておめでとうございます
今年もよろしくお願いします
八戸の冬は凍るため、冬は特に転倒骨折に注意が必要です。高齢腰痛患者さんの多くに骨量低下と、圧迫骨折を認める事があります。
骨粗鬆症の治療の意義を聞かれる方もいらっしゃいます
治療を継続していくと腰痛緩和する患者さんもいらっしゃいます。
改善しない場合、MRI、採血、エコー、ブロックなどで総合的に診断治療をすすめます。
最近、健康年齢と平均寿命の話がありますが、介護状態になってから、他界するまで男性8年、女性12年は介護となるというデータがあります。三戸中央病院の婦人科医師、片桐先生より出来るだけ自分の力で生きる事が出来る期間を増やすべきだとの話を強調されていました。

 

盛岡の整形外科の室岡先生の講演でも、脊椎骨折と大腿骨骨折の予防が一番大事で、整形外科が関与すべき病気ですとおっしゃっていました。

 

 


漢方治療、低気圧、むくみ、更年期症状

漢方研究会で頭痛や低気圧時の体調不良、脳のむくみに対する17 五苓散の八戸市民病院の川村先生より話がありました。

また、下肢のむくみに関しては20 防已黄耆湯を使用し、医療用ストッキング、場合によっては、血流などの評価などもいいかもしれません

 

女性の更年期症状と整形外科疾患の厳格な分別は困難です。脈診、瘀血、舌や臍、冷えや火照りなど様々なポイントを根拠に投薬を考えます。

 


八戸ブックセンター


(^.^)先日、小林市長とお話し出来る機会があり、本の町八戸が始めた八戸ブックセンターについて、おすすめしておりました。

実際に何度か利用していますが、選ばれた書籍とカフェスペースもあり、何度か利用させていただいています。

大都市の総合書籍店に対抗しうるセレクトを心がけているようです。

本を買って(^.^)、応援してみるのも如何でしょうか?


脳卒中になっても困りにくい治療


(^^)八戸日赤病院の脳卒中センターの脳神経外科部長より講演がありました

脳卒中ではFASTが大事と言われてるようです

F;face 顔の異常

A:arm 腕が曲げれない、脱力

S:speech 上手く喋れない

T:time 出来るだけ早く治療

 

治療方法は多岐にわたり、復帰率も高いようです。

 

整形患者にも時々ありうるため、今後とも連携をしていきたいです


ヒアルロン酸

ヒアルロン酸は注射で直接関節に届けないと効果はありません

 

 

https://www.joa.or.jp/jp/public/about/supplement.html

ヒアルロン酸のような巨大分子は腸管で吸収される時分解されてしまう筈ですから、直接関節に行って良くなるとは考えにくいと思います。

一般にサプリメントとして販売されているものは、科学的データとして有効性が認められていないために保険では認められていません。

 

上野隆登、大塚貞孝、島村拓司らは肝疾患における血清ヒアルロン酸濃度の測定し(肝臓.32:767-774,1991)

血中のHA90%以上は肝臓の類洞内皮細胞のRecepterに結合し、肝臓で分解される。

このため、肝疾患では血中濃度が増加する。特に、血清HA200ng/ml以上の場合は肝類洞の毛細血管化を伴う肝硬変が示唆されると報告しています。


心にも体力 どこに集中、配分するか重要/為末大学

心の体力 という題名で為末大(元陸上世界選手権メダリスト)が投稿しており、治療においても通じる部分があり、原文を引用させてもらいます。

(以下原文抜粋)

一般的にアスリートは溢れんばかりのモチベーションを持った人々と思われているが、実際にはそうではない。引退して急にモチベーションをなくす人や、現役時代でも競技以外には全く頓着しない人もいる。私の実感としては、アスリートは、もちろん凄まじい気力の持ち主はいるにはいるが、ほとんどはうまく心の体力を配分している人々という印象がある。

私の現役時代の根本となる考えは”心には体力がある”というものだった。人間の心は使えばすり減るもので、回復させながら使わないといけない体力のようなものだと考えていた。疲れ切った状態で走ってしまえば怪我をする可能性が高くなるのと同じように、心が消費された状態で無理して頑張ってしまえばある日ぱたっと動けなくなってしまう。それこそ致命傷になるので、直前に回避するようにしていた。

いくら勝負が好きでも、いくら競技を愛していても、夢中になっていても、続けば人は疲れる。長期間の深い没頭が競技力を保つためには重要だけれど、それなりに心の体力を溜め込まないと耐えられない。休むと一言で言うが、疲れているのは体ではないことは多々ある。心の場合に重要なのは休むこともだが、何より”距離をとること”だ。そこに身を染めている間はいくら休んでも本当の疲労は取れない。一定の距離を一定期間とって、初めて疲れていたことに気がつく。長期間疲れていると、自分が疲れていることにすらそもそも気づくことができない。

 

心には体力があり、年齢とともに少なくなる心の体力を、都度溜め込む時間をとり、それをどこに集中配分するかが重要だろうと思う。


ビタミンDと筋力や骨量の低下

(^.^)ビタミンDの不足が下肢不安定、うつ病、骨粗鬆症を招く可能性が示唆されてます。糖尿病や妊娠、日照不足が悪影響を及ぼすとの疫学調査報告もあります。

また、甲状腺や副腎の異常による影響の可能性もあり、TSH,FT3,FT4,PTH,vitDCa,Alb,などの採血評価も検討が必要のようです。

 

ビタミンDを十分量(目安1000U)摂取した上で、骨粗鬆症の薬を使用する事が大事です。


LAFS, PAFSと疼痛の関連

(^.^)

皮下にLAFSPAFSと呼ばれる組織があり、神経や血管などの構造物を覆っている組織で、傷みのセンサーになります。そこをHydro dissection(筋膜リリースの最新理論) をしてみると筋膜疼痛の緩和が得られる事があります(今西宣晶先生)ので、トライする価値はあると思います。

 

 

線維筋痛症などなかなか難治性の病態もありますが、合わせ技で対処していけばいいかもしれません。あちこち痛みで、不眠になったりすると内服量も多くなり、大変です。当院では出来る限り内服量を減らすよう、注射やリハビリを併用してます。痛みで子供のいる広島まで通って治療していた線維筋痛症の患者さんもいて、広島の太田整形から八戸日赤病院(いつも救急患者や紹介でお世話になっております)を経由し当院に紹介された方もいました。


慢性疼痛とペインクリニック学会

(^.^)東北ペインクリニック学会にて、慢性疼痛治療、fascia リリース、リエゾンアプローチ、慢性疼痛リハビリについて勉強してきました。
 痛みで動かないと筋力も低下し、骨量も減少し、悪循環になります。
 最近は内服薬もいい薬がたくさん出ていますし、麻薬も適切に用いてます。さらにリハビリを通した認知行動療法fasciaリリース各種神経ブロックを駆使して、患者さんと一緒にとりくんでいきます。
 痛みゼロが最終目標ではなく、如何に日常生活に適応できるかが目標です。
ただし、高齢者や糖尿病、抗凝固剤療法中の患者さんは、様々なリスクが上がるため、リスクをとるか攻めるかどうかは、患者さんの考え方次第ですので、出来るだけ利益が上回る方向でご提案していきます。
薬もトラムセット、リリカ、サインバルタ、漢方のほか、ドーパミン製剤(ビシフロール、ニュープロパッチ)も疼痛緩和に有用なようです。
ただし、ベンゾジアゼピン製剤は離脱が難しい事もあり、自己判断による中断は危険なため、相談の上、減薬・中止を相談した方がいいようです。
また、腰痛は今までの生育環境、仕事や学校、親子、夫婦問題といった社会的背景の評価もして行く事もありますし、病前性格や労災関連もあり、一筋縄ではいきません。BS-POPMMPIなどの評価をしている大学もあります。八戸周辺でできる事は神経科や精神科、内科と病診連携が必要です。

(^.^)
リウマチでの手の変形の写真です。
最近の治療の進歩により、変形の破壊が抑制することが以前より可能になってます。

肉離れ:大谷翔平

 日本ハム大谷翔平投手が、大阪市内の病院でMRIによる診察を受け、左大腿二頭筋肉離れ2度と診断。ゲーム復帰まで4週間程度を要す見込みとの報道がありました。


◆肉離れ治療法【肉離れの主な症状】

◆肉離れの症状は医学的に3段階
 肉離れの症状は、肉離れの症状の重さによって、医学的に3段階の症状に分けられます。
 肉離れでは、この症状の段階によって治療方法も異なってきます。
★第1段階=軽症
 肉離れの症状は非常に軽く、部分的に小規模の断裂が生じているケースです。
 痛みはありますが自力の歩行が可能の状況がこの「第1段階」にあたります。

★第2段階=中程度
 肉離れの症状は中程度の段階です。
 第2段階の症状では
筋繊維の一部断裂
・筋膜の損傷
・皮下内出血
 が発症しているのが通常で、自力歩行が難しくなってきます。

★第3段階=重症
 かなり重傷の肉離れの状況です。
 筋繊維に部分断裂が深く発症し、「圧痛が顕著」で、幹部には陥没が確認できます。
 この段階になると「自力歩行はほぼ不可能」となり、痛みも非常に激しい激痛を伴うようにな状態です。軽度・中度と比較すると重度の第三段階に至った場合の実践競技への復帰までの期間は倍以上の時間がかかります。

◆競技復帰までの治療期間の目安について
 肉離れを発症してしまった場合、肉離れ症状を完全に治療するにはかなりの期間を必要とします。
 もちろんその症状の度合いにもよりますが、治療期間の目安としては
・軽度(第1段階レベル)  ⇒  2週間程度
・中度(第2段階レベル)  ⇒  1~2ヶ月程度
・重度(第3段階レベル)  ⇒  3ヶ月以上
 以上の治療期間が必要となるのが通常です。


◆肉離れの治療方法について
 肉離れの治療の方法は、まず何よりも先に
・アイシング、安静などの応急処置(RICEライスと呼びます)を実践して、応急処置では肉離れ症状の拡大を阻止
することが重要です。

 次に応急処置を終え、筋細胞の内出血などの発生が収まってきた事を確認出来た時点で、内服や外用剤の使用、バンド、ストレッチや温熱療法などによって回復を図る流れが肉離れの治療法の基本です。

 尚、肉離れは筋繊維に微小な部分断裂を起こす障害であるため、肉離れを発症した部位の筋繊維周辺は発症後2~3日程度、強い炎症症状を発症します。

 また完全に回復していない状態で運動を再開すると再断裂を起こす可能性も高く肉離れは再発性の高い疾患であることを事前に把握しておく必要があります。

◆RICE処置の名前の由来について

 RICE処置という言葉を初めて耳にした方の為に簡単な豆知識として名前の由来について確認しておきたいと思います。

 RICE処置のRICEとはその処置方法の頭文字のイニシャルから名づけられており
●R = Rest(安静)
●I = Ice(アイシング)
●C = Compression(圧迫・固定)
●E = Elevation(挙上)
 の処置を行う意味をもっております。
 RICE処置は応急処置の大原則ともなっており、肉離れのみならず様々なスポーツ性障害の応急処置の基本となる治療法です。


関節リウマチとルノワール

関節リウマチは昔から人々を悩ませてきました。

ルノワールもその1人です。

「父の身体は日を追うごとに石のように固まり、硬直した手は何も握ることができなかった。皮膚はもろく、破れやすい粘膜のようで、筆の柄で傷つけないようガーゼを当てていた。変形した指は筆を握るというより摘(つま)んでいるようであった」

印象派の画家ルノワールの息子の手記の一文です。ルノワールも関節リウマチによる高度の手の変形から、晩年は車いすの生活を余儀なくされました。絵筆を包帯でくくり付けて描いている写真や動画が残っています。

ルノワールは職人の父母から生まれたようです。人々の幸せは、幸せな絵が運んでくれると考えていたようで、バレリーナなどの作品を見ていると、心が安らぎます。




「四支動かず、百節皆疼(いた)み、身体太(はなは)だ重く、なほ鈞石(きんせき)を負へるが如(ごと)し。布に懸(かか)りて立たむと欲すれば翼折れたる鳥の如く、杖(つえ)に倚(よ)りて歩まんとすれば、足跛(ひ)ける驢(うさぎうま)の如し(手足が動かず、多くの関節が痛み、体がすごく重くて石を背負っているようだ。布によりかかって立とうとしても翼が折れた鳥のようにうまくいかず、杖に寄りかかりながら歩こうとしても足が不自由な小馬のようだ)」(万葉集 巻五)

万葉の歌人・山上憶良が病に苦しむ人(おそらく自分自身)を描写した文章なのですが、この病気が実は関節リウマチではないかと言われています。


ルーベンスも関節リウマチを患っていたという説もあります。彼の絵(特に晩年の自画像)の中に、明らかに関節リウマチに特徴的な手指の変化を読み取ることができます。

デュフィーというフランスの画家も関節リウマチを患っていました。彼は1950年代にアメリカのボストンにわたって、当時、関節リウマチの特効薬と思われていた副腎皮質ステロイドで治療を受けました。ただ、痛み止め(アスピリン)を併用したために、胃潰瘍ができて、大吐血で亡くなってしまいます。

このように関節リウマチは洋の東西を問わず、文化史にも形跡を残しています。



関節リウマチのマネージメント/エコーや骨粗鬆症、関節保護、感染症

(^.^)
エコーで関節の炎症が強く、全身に波及している場合は、関節破壊の進行の可能性が高くなるため、関節注射や生物学的製剤の検討が薦められます。
 治療において、ステロイドの併用は良好な治療において、必要な事が多いです。2.5から5mg/日位は平均して使用している症例があり、骨量の低下は避けられません。腰痛圧迫骨折や大腿骨頸部骨折は日常生活動作が非常に制限され、介護の原因となります。また、痩せ型の人はより強い骨粗鬆症の薬を用いた方が良さそうです。

 口腔ケアも重要で、歯周病がリウマチの活動性に関与する場合があると言われてますので、症状の有無に関わらず、年に1、2回はかかりつけの歯科医を受診しましょ。
状況によっては、ミノマイシンの抗菌作用や免疫調整作用なども考える必要があります。

高齢者の場合、筋力低下も加わり、ロコモや介護含め、トータルケアが必要です。

また、治療が上手く行くと、旅行したり、仕事をしたり、家事や子守、草取りなどで使い過ぎ(オーバーユース)が問題となります。装具や関節の使い方などを工夫し、関節保護も考えていきましょう。

フットケアも重要で、足を見ると外反母趾や、爪白線、足のタコ、巻き爪などが見られます。靴装具やインソール、ハーフインソール、タオルギャザーなどの運動療法、ベンチ処置をしていきます

それでも残る変形は手術にてトータルケアが必要です。新潟県立リウマチセンターの石川肇先生も特に強調していました。ここの病院に一度行って見ましたが、八戸からは非常に遠く、実際に通うのは困難です。先生もおっしゃっていましたが、地域のリウマチを見れるクリニックとの連携の必要性が今後重要になってきます。


慢性腰痛と変形性関節症の治療の新たな選択肢

慢性腰痛の治療は疼痛の緩和を求める意見が圧倒的に多いです。最近は胃に優しい治療(飲薬、注射、リハビリ)の研究が進んでおり、当院でも適宜取り入れております。完全な除痛を希望するなら麻薬製剤を用いる事もあります。多くはそこまで至らず、治療経過の中で疼痛の需要ができてきます

慢性腰痛の評価としてRDQ-24を用いて評価する事もあります。最近の研究では治療によりスコアが半分に軽減しており、有益のようです。

長引く痛みにより人間が持っている痛みを和らげる機能が低下してきます。その機能を手助けする作用がある薬があります。眠気やムカムカは1-2週間で落ち着くことが多いです。本来の容量の1/3-1/4から開始するので、増量だけでなく、止める際もかかりつけ医に相談が必要です

整形外科では、伝統的な治療に加え、様々な領域も取り入れ、運動器の障害や頭痛対策に取り組んでいます。話は変わりますが、靖国神社は桜🌸の名所です。毎年変わりなく花が咲いており、伝統ある神社に彩りを与えています。

便秘ー便秘型過敏性腸症候群

(^.^)
ノロウイルスなどの感染症や精神的なストレスなど色々な原因で過敏性腸症候群が発症する事もある機能的疾患のようです。下痢や便秘などの症状を起こします。もちろん、大腸ガンなどの器質的疾患の検索のため、定期的な大腸内視鏡が薦められます。

 最近はカマやセンナ、プルゼニドだけでなく、リンゼスなども用います。冷えやほてり、むくみなども鑑みながら、漢方なども併用していきます。

慢性疼痛で用いる弱オピオイドなどの薬は胃腸や腎障害は起こり難いですが、便秘を起こす事もあります。いい薬ですが、便秘で断念する方も時折いらっしゃるので、新しい薬も提案していくので、疼痛緩和をはかっていきましょう。



関節リウマチ治療における高齢者と感染症、予防接種、妊娠など

大学院の時にスポーツ選手の強負荷トレーニングにおける免疫能の低下の研究をしてました。
強いストレスの下では免疫を司る好中球のオプソニン化機能が低下し、免疫が低下する現象が認められます。

一般に関節リウマチの治療薬でもリウマトレックスや生物製剤の使用で免疫能の低下に注意が必要です。
肺炎球菌ワクチンを打つことにより、この好中球のオプソニン化機能を落とさずに済むようなので、肺炎予防のためにはワクチン接種が重要です。

また、高齢者は腎機能が低下している事が多く、採血や採尿を定期的に行い、チェックをした方がいいです

また、妊娠希望の場合、妊娠3ヶ月前から計画的に薬剤変更をしていきますので、御相談下さい
男性の場合も同様ですが、服用したままでも催奇形性は通常妊娠と同様の傾向との報告もあり、慌てないことが肝要と考えてます。

IgG4関連疾患という病態があります

http://www.nanbyou.or.jp/entry/4505

1. 「IgG4関連疾患」とはどのような病気ですか

全身のいろいろな臓器(膵臓、唾液腺、涙腺、腎臓など)が腫れたり、硬くなったりする原因不明の病気で、しばしば悪性腫瘍と間違われることがあります。免疫グロブリンの一つであるIgG4が血液中で高いことや、臓器でIgG4分泌細胞の著しい浸潤及び強い線維化が認められるのが特徴です。ひとつの臓器だけでなく複数臓器が同時に冒されたり、数か月~数年後に別の臓器が冒されることもあります。症状は無症状のこともありますが、冒される臓器により多少異なります。ステロイド(副腎皮質ホルモン)という薬が奏功しますが、放置すると多くの場合、冒された臓器の機能が損なわれます。

アルコールの多飲、喫煙、ストレス、不眠などを避け、規則正しい生活をすることを心がけた方がいいようです。



白洲次郎

  • 「われわれは戦争に負けたが、奴隷になったのではない」(Although we were defeated in war, we didn't become slaves.)


外部リンク
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/白洲次郎

脊髄再生医療はどこまできたのか

慶應大学整形外科教授の中村雅也先生の講演を拝聴しました
iPS細胞にて移植の研究が進んでおり、将来の夢が持てる内容でした。
自分は格闘技系のスポーツをしていて、脊髄損傷には色々関与してきたので、大変期待しております

現時点では、残っている機能を最大限に活かすようにリハビリテーションの継続は欠かせません

当院でも地域のかかりつけ医として、未来へ繋ぐ医療を提供していきたいです。

リンパ浮腫

上肢下肢のむくみの原因としてリンパ浮腫があります。
根治はなかなか難しいですが、足や手を挙げて置いたり、弾性ストッキングなどで圧迫したり、漢方を用いたりと対処方法も様々です。
発赤や熱感がある場合は蜂窩織炎と言って、抗生剤治療した方がいい場合があるので、この場合はすぐに医療機関を受診した方がいいです

外部リンク



子供の肘のケガ/脱臼(肘内障)と骨折の鑑別

子供の手を引っ張ると肘が脱臼しやすいので、手を動かさないという訴えで病院受診する事がよくあり、脱臼整復します。

ただ、たまに転落や転倒、脱臼整復操作をしても痛みが取れない場合は、骨折の場合がありますので、自己判断せず翌日に必ず整形外科を受診して下さい。

被曝は微量なので、診断を優先させて方がいいです。
不明瞭な場合や定期フォローでエコー検査もしたりしてます。

アンガーマネージメント(怒り(アンガー)の管理)が導く、新たな指導スタイル

怒りのコントロールはスポーツでは競技者も指導者も大事な事の一つです。欧州サッカーをウオッチングするのが趣味で、指導者などの方法を通じ学ぶ事が多いです。
マンチェスターUでも選手の質が前年と変わらなくても指導者次第で試合成績の乱高下がおきます。どの様に導くのかは実際には難しい事ではありますが。


喜怒哀楽の言葉もあるように、怒りも感情の一つ。全てをネガティヴに考えればストレスが溜まるばかりです。そこで、「アンガーマネージメント」。
怒り(アンガー)を抑制するだけでなく、「マネージメント(管理)」する視点を持つと双方とも、幅が広がり、立ちはだかっている壁を越える術が見えてくる可能性が高まります。

怒りは防衛本能の表れとして捉え、認知を変えて、脳の働きを理解してアンガーを管理することが肝要です。
スポーツの指導者にもカウンセラーマインドは欠かせません。

アンガーマネージメントでは衝動のコントロールとして6秒待つ事を勧めています(図表5)。これは反射的な怒りを抑える手法で、数秒でも待てれば短絡的な行動は抑制可能です。以前、サッカーのワールドカップで怒りから相手選手に頭突きをして退場になったり、噛み付いて退場になったりと、超トップアスリートでも大事な場面で過ちを犯してしまいます(後者の場合、前科持ちではありますが)。この行為が癖になると取り返しのつかない結果になり、本人と相手の当事者だけでなく、所属組織にも損害を与えてしまいます。

アンガーマネージメントは技術ですので、元の性格は多様でも、3週間も実践すれば誰でも上達します。ボールを投げられなかった子どもが投げ方を覚えるのと同じです。心の中で「1、2、3、4、5、6」と数えてみて下さい

文献参照・外部リンク





リハビリテーションについて

スポーツでの障害や外傷、脳血管疾患による神経症状などにおいて、リハビリという言葉がよく用いられます。最近はロコモや運動器不安定症、フレイルなど様々な用語が提唱されており、当院でも大事な柱の一つです。また、線維筋痛症の疼痛緩和、関節リウマチや変形関節症における関節症状、凍結肩(いわゆる五十肩)などにおいて、総合的対応が重要になります。

リハビリテーションの語源はラテン語で、re(再び)+ habilis(適した)、すなわち「再び適した状態になること」[2] 「本来あるべき状態への回復」などの意味を持ちます。なお、ヨーロッパにおいては「教会からの破門を取り消され、復権すること」も意味していて、欧米ではリハビリテーションという言葉は非常に広い意味で用いられています。

医師の診察やリハビリ室での訓練をベースにして、自主トレーニングも併用し、家庭や仕事を含め通常の生活に戻る様に手助けをしていきます。100%の回復はなかなか険しいのも現実ですが、家庭や学校、社会や職場において自分らしい生活が出来る様に対策を取っていきます。

  • WHO(世界保健機関)による定義 1981年を以下に掲示します
    リハビリテーションは、能力低下やその状態を改善し、障害者の社会的統合を達成するためのあらゆる手段を含んでいる。
    リハビリテーションは障害者が環境に適応するための訓練を行うばかりでなく、障害者の社会的統合を促す全体として環境や社会に手を加えることも目的とする。

    外部リンク
    リハビリテーションwiki
    日本リハビリテーション医学会




InformationからCommunicationへ

情報提供も必要ですが、もっと大事なのはいかに共有するか、そしていい時間を過ごせるかが大事です。

  • informationはInが接頭語にあり、入るもの、与えることを意味するようです。

  • 英語の
    communicationはラテン語のcommunis, communicatioを語源とし、comというのは 共有すること、共に在ることを意味し、munisは贈り物を意味するようです。

リウマチ性の関節疾患の検査の際、肝炎ウイルス検査やヒトパルボウイルスB19IgMなどの感染症の検査をする事があります。良い治療をする上で、良い検査をお勧めしてます。全部を詳細にinformation することだけが目的ではなく、良い治療を通してCommunication することが大事です。

総合診療 2017.p557より抜粋、改変
イヴ・ジネスト
ことわざを聞いてなるほどと思う言葉を先日拝聴しました。

【千日の勤学よりも一時の名匠】

勉学するにしても、独学で千日もの間、苦労するより、すぐれた師について、たとえ一時でも学ぶほうがはるかに自分のためになるものだということ。

ついでに、別の言葉を調べてみました。
【先入主となる】
はじめに習い覚えた考え方にいつまでも固執して、その後の変化や成り行きについて正しい判断理解ができないこと。

コメディカルのコミュニケーションは大事で、その中に障害となる状況を捉えて、気持ちに寄り添うことができます。痛みの治療も大事ですが、治療費などの話も治療継続の上で重要なポイントになります。事前にスタッフに聞いてみてもいいかもしれません
(駒ケ嶺リウマチ整形外科クリニック 看護師 高橋 紗理)

最近pre mature RA という概念がありまして、エコーや採血をして、腫脹や骨変形を防いでいきます。歯周病や喫煙、腸内細菌の乱れがRAの発症・悪化に関与するとの報告があります。ACPA、RFなど悪化要素を鑑みて多関節痛の予防に努めることが重要です

(駒ケ嶺先生、京都大学 伊藤 宣先生)



診察室でのコミュニケーション

非言語コミュニケーションとして、目を合わせたり、疲れていても笑顔を心がけています。
治療において、選択肢がたくさんありますが、医学的な知識を基におすすめの優先順位をつけて、提案したりします。
医師コメディカルにはscientist とartist との側面があります。治療計画を患者さんと共有していくと効果があります(山中、岸本)


丹下健三

当院の設計士、ヤマト設計工房の立花 裕 さんが好きな設計士として丹下健三さんの名前をお聞きし、先日建物を拝見してきました。

丹下 健三(たんげ けんぞう、1913年大正2年9月4日 - 2005年平成17年3月22日)は日本建築家都市計画家です。信念を持った建築を多数、手がけています。

広島平和記念資料館 1955
東京カテドラル聖マリア大聖堂 1964
東京都庁舎第一本庁舎 
など建築しています。

下はウィキペディアよりの転写です
広島平和公園
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/丹下健三
丹下は広島市を東西に貫く平和大通り(幅員100m、長さ4Kmにわたる通称100メートル道路)と直交する南北軸線上に、慰霊碑と原爆ドームを配し、その計画案の都市的スケールが、コンペで高く評価された理由である[7]。広島の復興計画において、この市街地を十字型に貫く都市軸を通したことで、第二次世界大戦後の広島市の骨格を作ったのは丹下であると言える[8]。またこれにより、当時は単なる一廃墟に過ぎなかった原爆ドームにスポットライトを当て、中心性を持った都市空間として広島を再建する上での、ランドマークとしての「原爆ドーム」を発見したのは、事実上、丹下であると言うことが出来る[9]
関口協会
https://ja.m.wikipedia.org/wiki/カトリック関口


骨粗鬆症と顎骨壊死

骨粗鬆症と顎骨壊死

歯科の治療で骨粗鬆症の薬は壊死のリスクが上がるとの噂もありました
2016年のポジショニングペーパーでは
薬を休んでも続けてもリスクは変わらないとの報告があります

むしろ、骨粗鬆症の薬を使わない方が、顎骨壊死のリスクをあげる可能性があります。
大腿骨の骨折により3人に1人が介護状態になるとの報告もあります。
 結論からいうと薬を続けた方が、利益は高いといえます。医学的な根拠の高い治療を続けるか辞めてしまうかは本人次第ですが、私は治療をすすめています。
 最近は、関節リウマチの治療薬として骨粗鬆症の認可された骨粗鬆症の薬もあります。
 当院は最新型の骨密度の機械がありますので、ご相談下さい。

慢性疼痛治療における整形外科の役割



今年は八戸三社大祭がユネスコ無形文化遺産に登録された事もありますか、だいぶ華やいだ印象でした

先日、広島から柳澤先生が八戸にお越しになり、自分が座長で講演して頂きました。

最近の慢性疼痛の治療の研究も進んでおり、以前学会で議論した事がきっかけで、今回の来訪に繋がりました。

 先生の熱いお話を拝聴し、これからの治療に必ず役立つ講演でした。当院スタッフや連携薬局の先生も拝聴し、有意義な時間でした。

福岡博多の曳山行事もユネスコ無形文化遺産の「山・鉾・屋台行事」に登録されており、柳澤先生は毎年このために5kmを走り抜けられる体力を養っている様です。

何事も準備が大事です。当院も息が長く続く様に普段から準備をしていきます。応援よろしくお願いします。

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整形外科医が主導する関節リウマチ治療

八戸リウマチセミナーにて

大阪の井上病院副院長 佐藤 宗彦先生の御講演がありました。先生は有名な灘高校出身で博識高いだけでなく、関節リウマチにおける整形外科医師の役割について非常に熱い内容に講演をして頂きました。

最近は生物学的製剤の種類も増えて使い分けに難渋する事がありますが、抗ccp抗体の数値や合併症などによる使い分けについて御講演して頂きました。

また、関節リウマチとリハビリテーションについても相乗効果について説明していました(Lancet2015.385.421-9)。

HOPEFUL試験やsmolen(Lancet2009)らなどによって多数証明されていますが、早期の生物学的製剤の使用によって、最終的なリウマチの進行の抑制・治癒が望めます。さらに患者本人が要介護状態になりにくいため、経済学的にも早期生物学的製剤の使用が勧められています。

最近は早期に導入すると、寛解する症例も出ており、ずっと使わなくてもいい事がわかってきていますので、ご相談ください。

高齢者のリウマチ治療、2016年 EULAR Recommendation

関節リウマチの治療でT2Tといって、しっかりとした治療が必要と言われて久しいです。

 治療において予後不良因子があったり、禁忌事項がない場合、早期の生物学的製剤を用いた方が、治療面だけでなく、経済学的にも有用性が高まります。

 1:呼吸器合併症:可能な限りステロイドを減量
2:肝炎ウイルス持続感染
3:腎機能障害:アザルフィジン、プログラフ、ゼルヤンツを様子を見ながら使用、シスタチンCの3ヶ月毎の評価
4:高齢者(75歳以上):可能なら薬剤をシンプルに
5:ガンの治療・発症:癌検診などを勧める、ステロイド、疼痛緩和、ガンのステージとの兼合い




AOMORI PAIN セミナー

痛みの治療の講演をしてきました。
腰痛や膝痛の保存療法について講演してきました。

そもそも、四つ足動物と異なり、直立歩行をするためにどうしても腰や関節に負担がかかります。マンモスの骨格化石を見ると人間と同じ骨格をしていることがわかります。


痛みが続くと痛みの過敏性が生じてしまいます。このような疼痛コントロールにデュロキセチンやトラマドール、プレガバリン、運動療法を通して治療していきます。

関節リウマチにおけるエコー活用レシピ。レバレッジ効果とセレンディピティー

関節リウマチや乾癬、RS3PE症候群、痛風、PMR、など様々な疾患の鑑別に有用です。

第45回青森県スポーツ医学研究会


当院では研修会や勉強会に多く参加し、日々学習に取り組んでいます。今回は、スポーツ障害の研究や今後の課題、リハビリ後の変化、術式の提示など多くのことを勉強して参りました。スポーツ復帰を目指したい学生や社会人の方、是非当院へお越し下さい(^^) 

今回の研究会で勉強になった点として、青森県立中央病院の整形外科医 佐藤英樹先生の研究発表の中で内視鏡手術の様子を動画としてみることができ貴重な経験となりました。さらに特別講演1では文京学院大学 学部長 福井勉先生をお招きし重心位置の見方や重心位置での筋の張り具合などなかなかできない経験をすることができました。

一ノ関ペインセミナー

先日、一ノ関で講演がありました。整形外科だけでなく疼痛緩和を専門としている先生のご参加もありました。

一ノ関は岩手県南の大都市で、観光名所や近くには世界遺産もあります。以前、訪れた時の写真を載せておきました。

ちょうど、レディーガガの活動休止の話題もあり、発表に含ませて頂きました。(詳細は次項)

当院では、痛みを和らげ笑顔にしたい、との考えで日々診療に取り組んでいます。
 腰椎や肩こり、膝関節痛だけでなく、関節リウマチや骨折、線維筋痛症など慢性疼痛についても投薬や各種ブロック、筋膜リリース、リハビリにて疼痛緩和するよう努めています。
 疼痛緩和はすぐに痛みがゼロになるわけではありませんが、10の痛みが少しでも緩和できるよう提案していきます。

レディーガガと線維筋痛症





ガガさんは病名を明かしたことについてはこの病気の啓蒙と患者同士の連帯を図ることを期待しているようです。

線維筋痛症では全身に痛みや倦怠感など発症し、神経系の痛覚が過敏になる難病です。現在、様々な疼痛緩和治療があり、当院でも投薬や注射にて楽になっている患者さんがいらっしゃいます。ただ、一筋縄ではいかないため、サインバルタなどの下降性疼痛抑制経路のお薬の投薬をベースに様々な治療を組み合わせて、対応してます。

バルサのデンベレが長期離脱決定 左大腿二頭筋の腱断裂で全治3カ月半~4カ月と発表

第4節のヘタフェ戦(青森出身の柴崎岳所属、ゴールも!!!)で左ハムストリングを痛めて前半29分に負傷交代

 バルセロナのフランス代表MFウスマン・デンベレは、16日に行われた第4節の敵地ヘタフェ戦(2-1)で左ハムストリングを痛めて前半29分に負傷交代した。試合後、エルネスト・バルベルデ監督は筋肉系のトラブルであることを明かしていたが、最悪の結果を迎えてしまったようだ。バルサは公式サイトで全治3カ月半~4カ月であることを発表している。

 デンベレは今夏、ドルトムントから新天地に渡ったばかり。

 第3節の本拠地エスパニョール戦でリーグ戦デビューを飾り、続くヘタフェ戦では初の先発出場を飾ったものの、前半29分に左ハムストリングを痛めるアクシデントに見舞われてしまった。指揮官は17日に詳しい検査を行うと話していたが、同日にクラブ公式サイトで発表された検査結果は深刻なものだった。

「検査の結果、ウスマン・デンベレは左太腿の大腿二頭筋の腱の切断が認められた。来週、フィンランドのサカリ・オラバ医師のもと、手術を受けることになる。完治までの離脱期間は、約3カ月半から4カ月と見られている」

 ネイマールの後釜とまで期待された逸材が、開幕わずか4試合で年内復帰絶望の重傷を負うとは、バルサにとっては痛恨の事態だろう。順調に回復したとすれば、復帰時期は来年1月~2月頃。20歳のアタッカーには、さらに強くなって戻ってくることが望まれる。




野田村塩アイス

風の強い連休最終日。
皆さまに台風の被害があまりないことを祈っています。
連休は野田村にドライブにきました。
野田村で塩ソフトクリームをたべましたら、とても美味しかったです。
子どもらの食べた山ぶどうサンデーもおいしく、野田の塩と山ぶどうピューレを購入してきました。
この塩、子ども達にも好評でした。塩の中に旨味があるのですね。
野田塩は薪窯直煮製法で作られているのだそうです。手間と根気が要ります。
塩も治療も時にはじっくりと時間と手間をかけて根気よく取り組むことも必要なのでしょうね。

肩関節の回旋可動域:1st・2nd・3rdポジション/

肩の動作解析では位置による評価をします。

以下のサイトが詳しかったので、紹介させていただきます。

https://rehatora.net/肩関節の回旋可動域を1st・2nd・3rdのポジション/

肩関節の回旋可動域を測定するうえで、3つのポジションで動きを診ていく必要があります。

それぞれの肢位でどの筋肉が伸張され、収縮するのかについて解説していきます。


ファースト・ポジション

まずはファースト・ポジション(1st)ですが、この肢位は上腕骨下垂位・肘関節屈曲90度を指します。

1stでの外旋運動では主に棘下筋上部線維が、内旋運動では肩甲下筋上部線維が作動します。

外旋運動に関節可動域制限が認められる場合は肩甲下筋上部線維や大胸筋上部線維の短縮が、内旋運動に制限が認められる場合は棘下筋上部線維の攣縮が考えられます。

肩甲下筋上部線維は触診が困難な部位ですので、1stでの動きをみることで緊張の状態を確認していきます。

セカンド・ポジション

次にセカンド・ポジション(2nd)ですが、この肢位は肩関節外転90度・肘関節屈曲位90度を指します。

2ndでの外旋運動では主に棘下筋下部線維が、内旋運動では肩甲下筋下部線維が活躍します。

外旋運動に関節可動域制限が認められる場合は肩甲下筋下部線維や大胸筋下部線維の短縮が、内旋運動に制限が認められる場合は棘下筋下部線維の攣縮が考えられます。

サード・ポジション

最後にサード・ポジション(3rd)ですが、この肢位は肩関節屈曲90度・肘関節屈曲位90度を指します。

3rdでの外旋運動では主に小円筋が、内旋運動では大円筋や広背筋が活躍します。

外旋運動に関節可動域制限が認められる場合は大円筋や広背筋の短縮が、内旋運動に制限が認められる場合は小円筋の攣縮が考えられます。

おわりに

ここでは各ポジションにおける収縮性組織(筋肉)の影響を中心に述べましたが、実際は筋肉以外にも非収縮性組織(関節包や靭帯)の影響が混在しています。

とくに内旋運動の制限では後方関節包の短縮が、外旋運動の制限では前方関節包・烏口上腕靭帯・関節上腕靭帯の短縮が考えられます。

非収縮性組織による制限は筋肉の攣縮と比較して制限が軽度であるため、そのことを考慮したうえで筋肉の緊張を確認し、総合的に短縮の存在を予測してください。

https://rehatora.net/肩関節の回旋可動域を1st・2nd・3rdのポジション/